Sunday, August 17, 2008

8月3日 前田真三作品展 JCIIにて

この日は写真展三昧。
朝から、渋谷そして半蔵門。でも同じ写真家のものだから混乱したりはしない。
JCIIで開催されていた前田真三氏の作品展は「日々の風景」というモノクロの写真展でした。1958~1987ぐらいまでのスナップ写真が主。

やはり、カラーの時と同じで、静か。Calm downって感じ。そして、今回は人がとられている。これがあたたかい。ポカポカって感じじゃなくって、ジーンとあたたかい。なんだかパパが写真撮るとこうなるよね?って感じ。

やはり、モノクロを沢山撮ってからカラーに転向した人の写真ってなんだか違う。今回はFujiでカラー写真に出合って・・・真三氏の写真を巻き戻しのように見ているわけだけど、モノクロがちゃんと撮れているから、カラーも撮れるんだなっておもった。

モノクロのフィルムって、色のデータがカラーに比べて少ない。だから、白から黒の間の色で、赤も緑も黄色も表現しなきゃならない。露出がちゃんと してなければすごく難しいよね。露出が出来て、はじめて自分のスタイルってのをもてるんだよね?そんなことを感じさせる作品展だった。

「縁側の金魚釣り」世田谷 1958
タイトルどおり子供が縁側でブリキのおもちゃの魚釣りしているの、きっと息子の晃さんなのかな?子供の顔がすごく優しいの。子供ってカメラを向け たらすぐ撮ってぇ~ってところがあるから、すばやくシャッターを押さないとああいうすごく自然な顔は撮れないよね?それだけじゃない、この写真には子供へ の愛情とそして縁側のヌクヌク感がすごくわかる。いいねぇ。将来自分に子供が出来たら、こんな写真を撮ることが出来るのだろうか。

この作品展の案内葉書の写真、
何処の町なのかわからないけど、男の子が夜の街頭の下に傘を差してたっている。
なんでもない写真、一見寂しそうにも見えるが、モノクロのトーンがそう思わせるのか、その誰かを待っている少年は、きっと父を待っているのだろう と思う。そして、その少年は寂しそうではない。きっと、彼には待っているその誰かが必ず来ると知っているんだろうな。なんか、忠犬ハチ公だっけ?上野の西 郷さんの犬だっけ?きっと来るって確信して待っている、そういう一種の愛なんだろうな、そんなのが、ヒシヒシと感じるよ。家族っていいね。