わたしが撮る写真にはいつも光と影があって
それはいつも生と死を象徴するかのようにどちらもひっそりと存在する
写真を焼く上で、そんなネガはとても苦労するのだけれど、
気がつくとなぜかいつもそんな写真ばかりを撮っている
好きなことをしているのだから
「苦労」という言葉を使うのは間違っているような気がするけれど
上手く焼けなくて涙がでたり
思ったよりもうまく焼けて飛び上がりそうなくらい驚いて喜ぶこともあるから
「苦楽」があるといいうほうが適切かもしれないな
わたしが写真をすべて手焼きにするのは
こんな風にして写真を焼くという行為を通して
小さな人生を繰り返すことができるからなのかもしれない
もしわたしの写真の中で
あなたが生を感じることができたのなら
きっとその写真を焼いたときのわたしは
笑顔だったのかもしれないし
または何度も失敗を繰り返して
やっと完成したという唯一の写真かもしれない
わたしは子供を育てたことはないけれど
なんとなく子供を育てるのも似ているのかななんて思うこともある
この世に二つとない
わたしの子供たちの様なこれらの写真を
大事にしてくれたら
とてもとてもうれしく思います