Tuesday, February 16, 2010

もう一つの眼

あぁ、この景色を忘れたくない

そう思って一生懸命に脳裏に焼き付けようとする
でも、記憶に残るのは
少しの残像とそして感情

そして時が経つにつれ
記憶もそして感情も
情と言うものに感化され
やがて
わたしは忘れてしまう
本当はどんな景色に感動し
何を思ったか
次第に忘れてしまう

カメラをかまえる様になったじぶんは
カメラという眼を通してモノをみるようになった
いや、
まだモノまではじぶんの眼のようにはみることはできない

ここ何年も試みるが
まだこの義眼ではうまくみることができない

いくつかの義眼を試してみるが
まだどの義眼とも馬が合わない
いいや、
馬が合わないのではなく
わたしが強情なのだ
あたまが硬すぎるのだ

もう少し力を抜いて
たまにはこの義眼に身をまかせてみるべきなのだろう
義眼がわたしにどんな景色をみせてくれるのか
それを楽しむ余裕が
じつは今のわたしには必要なのかもしれない