ダゲレオタイプのワークショップと言うと、本当は何千ドルもかかって、5日間ほどかけるのが普通らしいのだけれど、今回のワークショップは試験的に、つまり ”ミニワークショップ” と言うことで学生が何とか払える額で二日間、ユタ大学の写真学部の一部の生徒を対象に行われました。主催者側にお世話になっている先輩(卒業生)がいたこともあり、優先して参加させてもらいました。(やはり、コネクションは大事ですね。)
今回のワークショップの数日前に、主催者側が地元の会社に、銅版に銀メッキを施したものをオーダーしたのですが、オーダー先がダゲレオタイプの写真術に使うものを専門に扱うところではなかったために、銀メッキが少し薄く、ワークショップで磨きをかけるという作業のときには一苦労しました。
その後のヨウ素蒸気にさらして表面に黄金色の均一なヨウ化銀の膜を形成するという作業も、これ又いろいろと問題が発生しまして、結局参加者の三分の二の学生しか銀板に画像を焼き付けることが出来ませんでした。
わたしはというと、一回目は全くダメで、神頼みをしながら撮影した二回目の銀板二枚は、奇跡的にも画像が浮かび上がり、成功!! 今回の現像には水銀を使用のため、参加者10人が交代で現像。と言うかんじで、結局、この2日間では定着の作業までは行き届かず、1週間経った今も定着が済んでいないのが、現状。ちょっと残念。
まぁ、写真の教科書でしか目にすることが出来なかったダゲレオタイプを、このワークショップに参加することで 一度は体験できたということは、とても貴重な良い経験となったのは事実。でも、欲が出てきて、次回も開催されるのなら少々参加費用が高くても、もう一度、今度は最後の定着まで体験したいと思ったりしている、今日この頃のわたしです。
とにかく、1830年代の写真術は、現在の写真術に比べるとかなり手がかかると言うのが率直な感想ではありました。でも楽しかったぁ!!!